オーナー様のイメージを描く

こんにちは、メルです!
しばらく前に、名古屋市内の新店舗オープンのため、
カウンターテーブルにピアノ鍵盤を描くお仕事をさせていただきました。

ピアノの鍵盤というと、艶々光ってて、立体的。
どうやって表現するんだろう?
と下絵制作の段階で悩み、何度も描きなおし、
できた下絵がこちら

ピアノ鍵盤のテーブル

どの場所が正面でも目の前の鍵盤が立体的にみえるように描いてます

いかがでしょうか?
すごくよくできてるよね?!どうだー!!
という気持ち満々で提出しました。
どや顔ですよもう!
テーブルのどこに座っても目の前が立体的で、艶なんかも美しくリアル。
しかも、緻密さにこだわり過ぎず、凝りすぎてない(時間内、予算内、に仕上げるために)

素晴らしい出来です。

家具や什器のアート塗装方法

さて、実際に描くとなると、どういう手順なのでしょうか。

マスキング中

ひたすら、下描きのライン通りにマスキングテープをまっすぐ丁寧に貼ります。

まず正確に長さをだし、白鍵と黒鍵を間違えないように下描きの線を描き、数時間はマスキングテープを貼り続けます。
ここは、慎重に、丁寧に、根気強く、こつこつと。

カップガン

マスキングテープの隙間部分に黒を吹き付けます

ものすごく細ーく線状に開けたマスキングテープの隙間と、黒鍵の部分に黒い塗料を吹き付けます。
カップガンとかスプレーガン、と言われる塗装方法です。
刷毛跡を残したくないときに使用します。

マスキングテープをはがす

白黒の塗装ができあがり

マスキングテープをはがすと、白い下塗りの上に施した黒鍵塗装が出てきました。

側面も丁寧に

正面部分も含めてはみ出したりずれている黒を見つけて修正

黒い線がほんの少しずれていても、テーブルという至近距離では目立ちますので、細かくチェックして修正します。

細かいディテール

赤い色で、鍵盤のフェルトを描き足していきます。

鍵盤には赤いフェルトが見えています。忘れずに描き足します。白黒だけよりも、ピアノにみえてくるのです。
細かなこだわりですね。

全体写真

まだちょっとマスキングが残っていますが、これで大体の完成。

ピアノ鍵盤

完成しました

完成した鍵盤です。最初の下絵とかなりちがいます。
気づかれましたでしょうか?

どや!と提出した鍵盤下絵は高評価だったのですが、今回のオーナーのイメージは
「描かれた鍵盤」というイメージ。本物に近いよりも、絵らしい絵をご希望でしたので、
最終的により単純な構成になりました。
でも、赤いフェルトを描くところは残されたのがオーナー様のこだわりの一つですね。

ピアノ鍵盤

楽しいカウンターテーブルになりましたね

訪れる、音楽好きのお客様が楽しい、ワクワクした気持ちになるようなカウンターになったと思います。
まだ開店してから店舗に訪れていないので、
お店がオープンしてどのように使用されているのかお写真を撮れたらInstagramにアップしたいと思います!

この度は、素晴らしいお仕事をさせていただき、ありがとうございました。